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問屋

最近、松江の朝市などに参加させていただく事が多くなり、お客様からよくこんな言葉を頂きます。

「お店はどこにあるんですか?」

お店は・・・・無いんです・・・

陶山商店は乾物のみを扱う会社ではなく食品卸売りの会社です。なので倉庫はあるのですが店舗はまだないという状況です。

陶山商店は曾祖父勘助が戦後に乾物を持って隠岐の島に渡り隠岐の島でも商売を始めました。

商売をしていくうちに島の方から一般食品も持ってこれない?という声が多くあったそうです。「え!うち乾物屋なんだけど。。。」って思いながら当時離島で一般食品の流通が難しかったこともあり、じゃあうちが一般食品も取り扱いしようかとなったようです。最初はゼロから仕入れなど苦心したんだろうなぁ。

昔は自転車で配達したり、電車を乗り継いで商品を届けたり、商売で島に行くとしばらく帰ってこれなかったりと今では考えられない形で商売が進んでいたのだと聞きました。

電車乗り継ぎで商品届けるって採算合うのだろうか・・・

なんやかんやで有難い事に70年以上たった今でも島の多くのお店さんに支えられてやってこられています。

お店さんの注文も昔ながらの電話だったり、FAXだったり来島した時に雑談しながら注文など様々。

数もケースで発注されるところや、バラで2個から発注するところまでいろいろとあります。

電話注文では「いつものちっこい缶詰2個ね」「味ぽん3本ちょうだい」「中くらいのコーヒー送って」など初めて会社で仕事した時はいつものって何だろう??味ぽんのサイズは?中くらいのコーヒー??などハテナだらけでしたがだんだん勝手がわかってくるもので今ではなんとか理解しています。たまに分からないで聞くこともありますが。

島根県内で卸売問屋さんは今では減少し隠岐の島で商売する地場の卸問屋は僅かになりました。が僕たちは大手にはない小回りの利いた味ぽん3本発注や、いつものやつねに対応できる小回り利いた絶滅危惧種の問屋であると自負しております。

小回りの利いた業務の流れは発注を受けて注文書の紙を見ながら倉庫内から商品をかき集め、ぴったりサイズになりそうな段ボールを見つけて商品をそれに入れ、段ボールに入れた商品を記入。最後に伝票を発行して点検して出荷という流れです。

しかし時代が変わり、昔のやり方のままでは難しいことが多いのも現実です。

これからも隠岐の島のお店さんとしっかりとお付き合いしていくために変化していかなければならないところは変化し、より島の方にとって便利になる事を探す事や隠岐の島の生産者さんと繋がり発信していくことが僕たち兄弟の世代ですべき目標なのかなぁと思います。

またもう一方で自社の「味と暮らす」の商品を広げ、知っていただき実店舗を構える目標もあります。

これについてもみんなであーでもないこーでもないと楽しく構想を練っている最中です。


いろいろとやるべき事はありますが、少し先の目標に向かって一般食品卸問屋と乾物卸問屋の絶滅危惧種のハイブリッド問屋は今日も変わらず荷造りをし、隠岐の島に商品を送っています。








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